パチスロをやる事を、
「打つ」と言う人がいます。
パチンコ、パチスロを含め、
博打(ばくち)をやらない人からすると、
「打つ」という言葉の使い方に、
疑問や、嫌悪感を感じる方もいるでしょう。
なぜ「打つ」と言うのか?
詳しく、解説します。
打つという意味だけで10以上の解釈があった
「打つ」という言葉を辞書で調べてみると、
実に多くの解釈が存在します。
“ボールを打つ” などの意味はもちろん、
“ぶつける” という意味合いが、複数あります。
“心に衝撃を与える”
“叩いているように動く”
“叩いて中に入れる”
など、様々です。
レバーを叩くという表現を、
レバーを打つと言っても、
なんとなく、意味は分かります。
とはいえ、
パチンコ、パチスロにおける「打つ」は、
やはり、博打(ばくち)の意味合いでの
「打つ」が語源と言えるでしょう。
上述したとおり、打つには、
色々な意味がありますが、
打つという言葉には
本来、物理的な意味が多いです。
博打(ばくち)は、中国から来た言葉
博打(ばくち)とは、賭博(とばく)の事ですが、
これは、誰もが分かるでしょう。
この、博打(ばくち)という言葉は、
中国が由来だと、ご存じでしょうか?
中国語で「博」とは、
スゴロクなど、サイコロを使った
遊びの事を指します。
そして、「打」は、
「賭け事」の意味なので、
博を打つということ。
スゴロクの結果で賭け事を行う。
「博を、打つ」を略して、
博打(ばくち)なのです。
パチスロを打つというのは、
パチスロを使って、
賭け事を行うという事です。
こう考えれば、パチスロを打つは、
決して間違った使い方ではありません。
昔から勝負事をするという意味合いで使われていた
古語辞典で「打つ」を調べてみると、
勝負事を行うことと記載されています。
その証拠に、徒然草の中でも、
「勝たんとうつべからず、
負けじとうつべきなり」
という一文が出てきます。
これは、勝とうと思って、
勝負事をしてはいけない、
負けないと思って、
勝負事をすべきという意味です。
徒然草は、吉田兼好によって、
1300年代の中頃に、書かれたそうです。
700年以上昔から、
打つ=勝負事をする
と、認識されていたのです。
誰もが、お金を儲けようとして、
パチスロを打ちますが、
負けないようにパチスロを打つ、
これが、重要なのでしょう。
徒然草には、続きがあり、
「いづれの手か、とく負けぬべきと案じて、
その手を使はずして、一目なりとも
おそく負くべき手につくべし」
と、続きます。
これは、
どの手を打てば、早く負けるのか考え、
それを使わず、少しでも遅く負ける手を選べ
という意味です。
たくさんの機種を打つ事を、
「乱れ打ち」と言ったりもしますが、
いつまでも追い続ける「未練打ち」などは、
早く負ける手段と言えるでしょう。
これらではなく、高設定狙いで、
少しでも遅く負ける手を選び続ける事。
徒然草に登場する一文は、
スロッターにとって、
決して無縁とは言えません。