パチスロがらみの裁判は、
さほど多くないものの、
パチスロをやらない人でも知っている
大きな裁判もありました。
損害賠償額80億円という、
巨額の裁判です。
どんな裁判だったのか?
どこと、どこが、争ったのか?
詳しく、解説します。
体感器を使ったメダルの取得を巡る裁判
昔から、体感器を使ったゴト行為があり、
その度に、窃盗罪が成立してきました。
ゴト行為については、下記の記事もご覧ください
その結果、体感器を用いて、
当選メカニズムを探知するやり方も、
世に広まりました。
それまでと違ったのは、
台に、物理的な影響を与えず、
人の手で当たりをつかんでいくという事。
それが、体感器によるものなのか?
はたまた、その人物の実力なのか?
この点について、
裁判で、争われた事があります。
被告は、使用した機器には、
そこまでの性能が無い事や、
そもそも、体感機を使って、
メダルが出たという証拠は無いと主張。
しかし、裁判所は、体感器を装着して、
パチスロを実践した時点で、
窃盗罪が成立すると判断し、
有罪判決が下されました。
一方で、本当の被害額が、
正確に分からないなど、
問題点があったのも事実です。
判例が少ないこともあり、
法律家から見ても、
少し疑問を持つような
判決になった事もあったようです。
パチスロ台を巡る巨額の裁判
同業であるサミーなどを訴えた
パチスロ特許訴訟がありました。
アルゼが主張したのは、
チャレンジタイムに関する特許。
チャレンジタイムとは、
目押しで、自由に小役が揃えられる状態にし、
一定の獲得枚数数や、
ゲーム数を消化しない限り続くモードです。
ボーナスに当選するまで続けられるので、
コイン持ちが非常に良いと評判でした。
アステカなど、
人気のパチスロ台を開発したアルゼが、
サミーらを訴えた裁判です。
当時のサミーは、
パチスロ史上、最大のヒット作、
北斗の拳を抱えていました。
この北斗の拳が、
アルゼの特許権を侵害していると主張したのです。
その時に求めた額が、
非常に高額で、80億円超え。
一審では、これが認められます。
もちろん、サミー側も黙っておらず、
控訴をすると共に、特許は無効である
という訴えを起こしました。
今度は、それが、裁判所に認められ、
アルゼの訴えは無効という判断に。
結果的に、請求は棄却され、
80億円を超える賠償命令は取り消し。
あまりにも、巨額な賠償命令に、
当時、パチスロを知らない人にも、
関心が持たれる事案でした。
最高裁で、判決が確定する頃には、
アルゼから、ユニバーサルに、
社名が変わっていました。
長く争われた裁判は、
紆余曲折を経て、サミー側が勝利。
パチスロを巡る裁判はとにかく面倒
実は、そこまで多くありません。
例えば、店舗の独自ルールに関して、
裁判になる事などは、ほとんど無いです。
店舗側が自由に決めて良いものであり、
それを、何かしらの不法行為として、
立証するのが、大変だからです。
パチスロ以外の部分、例えば、接客などで、
何かしらの問題が起きたことへの裁判は、
わりと、普通にあります。
パチスロそのもののルールなどで、
裁判になるケースは、昔から少なく、
今後も、その傾向は続くでしょう。