新型コロナウイルスの影響は、
中小規模の店舗だけではなく、
大規模パチンコ、パチスロチェーン店でも
同じ状況です。
売り上げなどは、
どのように変化しているのか?
詳しく、解説します。
業界全体の売り上げは、右肩下がり
公益財団法人である
日本生産性本部余暇創研が発行している
レジャー白書によると、
パチンコ、パチスロ業界全体の
売上推移は下記の通りです。
2011年:25兆4,890億円
2012年:25兆6,720億円
2013年:25兆50億円
2014年:24兆5,040億円
2015年:23兆2,290億円
2016年:22兆7,000億円
2017年:21兆4,000億円
2018年:20兆7,000億円
2019年:20兆円
2020年:14兆6,000億円
2019年までの下り具合は、
パチンコ、パチスロ人気が、
年々減っている事を意味していますが、
ご存じの通り、2020年春から、
新型コロナウイルスの影響が加わり、
売上高が、一気に減少しました。
これを機に、パチンコ、パチスロを
やめてしまった人も多いようで、
今後も、右肩下がりの傾向は、
続くと言われています。
コロナの影響が、半端じゃなかった企業
2020年11月、ダイナムを運営する
株式会社ダイナムジャパンホールディングスの
中間決算が発表されたのですが、
前年同時期と比べ、3割超の減収で、
貸し玉収入は、4割減だったようです。
ダイナムグループの、ほぼすべての店舗で、
営業自粛を行った結果、
大きな減収となった形です。
ダイナムグループは、
パチンコ、パチスロ以外の事業もあり、
そっちで、うまくいった事もあり、
グループ全体での黒字は確保した状況のようです。
それでも、90億円近くあった黒字が、
10億円を割り込むレベルになった事を考えると、
かなり大きな影響を受けたと言えます。
また、ダイナムは、
新型コロナウイルスの影響を
株主向けに公開しており、
営業収入が、
前年比70%~80%になっている事を
明らかにしたほか、
先行き不透明であるために、
今後の、具体的な数値を出さない事も
明らかにしていました。
営業収入の減少は、
人件費や、固定費などを下げ、
構造改革の推進を行うことで、
カバーする事を宣言していました。
経営する店舗数では、
マルハンを抑えて1位のダイナムは、
2020年3月の時点で、
7,000億円に迫る売り上げがあったのですが、
今後、どのように巻き返すのか、
注目と言えます。
絶対王者、マルハンも苦しい展開
売上高業界1位のマルハンも、
苦しい状況です。
2020年の売上高は、
2019年に比べて4割弱の減少、
営業利益は85%の減少で、
完全な、減収、減益でした。
マルハンの中間決算は、
2020年4月から9月ですので、
かなり苦しい時期だったことは明らかです。
なお、マルハンの社長は、
東京での売り上げの回復が、
遅れていることも語っています。
そもそも、
大手パチンコ、パチスロチェーンほど、
店内の換気は、充分に行っていましたし、
3密とは無縁な環境を作り出していました。
にもかかわらず、世の中的には、
パチンコ、パチスロ店は危ないという
イメージが先行してしまいました。
マルハンの社長は、
このような世間が持つイメージに、
憤慨していました。
マルハンほどの規模ともなれば、
経営的な体力も、充分あるわけですが、
業界の絶対王者マルハンでさえも、
苦戦を強いられているのですから、
中小のパチンコ、パチスロ店舗が
綱渡り状態を強いられているのは、
致し方ないとも言える状況でしょう。