パチスロは、
店舗から、メダルを借りて、
実践するわけですが、
最終的に、換金ができるので、
賭け事にあたると主張する人がいます。
もし、その主張通り、
賭博という事であれば、
違法なはずですが、
パチンコ、パチスロは、
行政が許可した”遊技”にあたるので、
賭け事ではありません。
なぜ、賭け事ではないのか?
詳しく、解説します。
賭博と、遊技、どう違う?
日本には、賭博罪という犯罪があり、
裏カジノなどで、摘発される際には、
この罪状が用いられることが多いです。
賭博罪とは、金品などを、
偶然性のある行為に賭けることが
条件になっています。
例えば、サイコロの出目で、
賭け事を行うのは、
賭博罪違反に該当し、捕まります。
ところが、パチンコ、パチスロは、
偶然性が無いという扱いにあたり、
賭博ではなく、遊技なのです。
この場合の偶然性とは、
少しでも、不確定要素が、
含まれている場合が、該当します。
パチンコ、パチスロは、
すべての確率があらかじめ決まっており、
不確定要素が無い状態なのです。
また、パチスロは、目押しの技術など、
その人の技量で、左右される部分もあり、
ギャンブルとは言えないのです。
ちなみに、1回転目で、
当たることもあれば、
1,000回転で、
ようやく当たるケースもありますが、
これについては、
確率のゆらぎなので、
同じ確率でも、
立て続けに、当たることもあれば、
当たらないこともあります。
サイコロを振って、
お金をかけるのとは、
明らかに違うものなのです。
賭け事にならないよう開発されている
そもそも、パチスロは、
海外のカジノの、スロットマシンを
日本に導入しようとした時に、
「法律違反だからダメ!」
と、言われたところを
改修して、出来たものです。
リールが勝手に止まる事は技術介入要素が無い=ギャンブル
だからNG
という事を受けて、開発されたのが、
カジノには無く、パチスロ独特の装置と言える
ストップボタンです。
また、パチスロ店に
設置されている台は、
風営法に基づいて
国家公安員会が定めた規制を、
通過した機種しか
設置できません。
パチスロの規制については、下記の記事もご覧ください
規制は、過度に、
射幸心を煽ることのないように、
遊技の範囲内で実践することを
目的とされています。
例えば、昔は、1回転回す度に、
1枚ずつメダルを投入しなければならず、
非常に面倒だったのを、
メダルを50枚分まで入れておける
クレジット機能が付いた事で、
早く回せるようになりました。
その弊害として、
ゲーム数が増えることで、
極端な、大勝ちや、大負けが、
発生する恐れが出てきました。
これを防ぐために、
新たに、規制に盛り込まれたのが、
現在、1回転ごとに設定されている
4.1秒のウエイトです。
ウエイトについては、下記の記事もご覧ください
他にも、規制を重ねていく毎に、
出玉数が減っていったり、
厳しいルールを課せられています。
ですが、パチスロメーカーは、
規制の範囲内で、合法でありながら、
実践者が楽しめる台を
日々、開発しているのです。
直接、換金しているわけではない
提供する事などが禁止されています。
1,000枚のメダルが出た時に、
店舗で、それを2万円にしてもらう行為は、
賭博罪に該当してしまうわけですが、
現金に交換するため、
抜け道が用意されています。
パチスロ実践者は、
メダルを、一旦、特殊景品に交換し、
それを、店舗とは別の景品交換所で、
買い取ってもらう形をとっています。
特殊景品については、下記の記事もご覧ください
これを三点方式と呼び、
あくまでも、お店とは無関係
という、建前で、
特殊景品の買取を行っています。
景品交換所は、
古物商の免許を得ているので、
扱いとしては、
買取業者のようなものです。
店舗側の言い値で、
買い取ってくれる、
非常に良心的な買取業者という形です。
これなら、
直接換金をしているわけではなく、
賭け事には当たらない
という、ロジックなのです。
三店方式については、下記の記事もご覧ください
行政が認めているので安心
行政が営業許可を出して、
初めて、営業が行えます。
いわば、行政側が、
お墨付きを出しているのです。
風営法の範疇の中で、
遊んでいるのであれば、
捕まるような事はありません。
ただし、それから逸脱したところで
遊ぶと、捕まってしまいます。
風営法では、
メダル1枚20円を超えるレートで
遊ぶ事は出来ない決まりになっており、
メダル1枚50円とか、100円、
というレートは違法というわけです。
パチスロ実践で捕まる?
実践している状況では、
逮捕される事は、ありえません。
もし、捕まるとすれば、
無許可の違法店舗で、実践している場合です。
違法パチスロ店は、
そもそも、無許可で営業している上に、
通常のレートよりも
高いレートで実践しているため、
風営法にひっかかり、
実践しているところを警察に見つかり、
逮捕されてしまえば、賭博罪として、
初犯であれば、罰金刑と科料、
なお、違法店を、複数回利用していれば、
懲役刑になる可能性もあるようです。
違法なパチスロ店で、
実践するのは、絶対にやめましょう。
政治の世界でも論争
国会でも議題に上ることがあります。
今の三店方式を、
グレーなものから合法的なものに
しようと動いているグループと、
お金を使って、さらに多くのお金を
得ようとしている行為自体が
実質的な、賭け事なのだから、
その運営方法に関係なく、
取り締まるべきだという
グループが対立しています。
三店方式を、合法化しようとする
パチスロ容認派の、政治家たちは、
パチンコ、パチスロ業界から
政治献金をもらっている場合も多く、
無下に扱うことができないため、
業界に、いろいろな便宜を
図る形をとっているようです。
ですが、きわめて大事な法案だったり、
自分達が優位になるために、
いち早く成立させたい
法案の時のような迅速な対応というものが、
三店方式の合法化などについては、
なぜか見られません。
もし、国会議員たちが、
本気で取り締まろうとすれば、
すぐにでもルールが変わるはずですが、
グレーなまま放置されているのは、
見えないところでの、
大人の駆け引きがあるからでしょう。
まとめ
あくまでも、法律上は、
賭け事ではないのですが、
パチンコ、パチスロをしない人は、
賭け事だと認識しています。
ですので、
行政が取り決めた中で遊ぶのは遊技で、
逸脱すれば賭け事というのが
人に説明しやすいです。
パチンコ、パチスロで換金できるのは
精巧で、緻密な、ロジックの賜物なのです。